強度行動障がいのある人への支援の基本の基本

障がい福祉

みなさん、こんにちは。

サラリーマン福祉職のじぇいです。

本日は、『強度行動障がいのある人への支援の基本の基本』というテーマでお話していきたいと思います。

普段、僕は相談支援専門員として、障がいのある方やそのご家族のお悩みや希望を聞き、その悩みを解決したり、希望を叶えるための福祉サービスの利用調整を行っているのですが、ここ最近、行動援護従事者養成研修という、行動援護という障がい福祉サービスの担い手を養成する研修の講師をさせて頂く機会をもつようになりました。

そのなかで『強度行動障がい』という状態にある方への支援の基本について講義をさせて頂いています。

障がい者支援に従事されている方であれば、『強度行動障がい』と聞くと、とても支援が難しいというイメージをもたれる方も多いかと思います。

確かに、強度行動障がいのある方への支援は、専門的な知識や技術もさることながら、体力や根気も必要になるケースも多々あります。

しかし、その支援の考え方の基本は、どの障がい者支援にも活かすことができます。

今回は、強度行動障がいのある方への支援の基本について、とても簡潔に要点をまとめてお伝えします。

障がい児者福祉に携わる方の日々の支援の何らかの参考になれば幸いです。

今回のブログを書くにあたり、参考にさせて頂いた書籍はコチラ⇩⇩⇩


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はじめに 強度行動障がい(強度行動障害)とは

 「強度行動障害」という概念は、日本の障害福祉サービスの提供の過程で誕生した日本独特のもの。

【定 義】

精神科的な診断として定義される群とは異なり、直接的他害(噛みつき、頭突き等)や、間接的他害(睡眠の乱れ、同一性の保持等)、自傷行為等が通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇困難なものであり、行動的に定義される群。家庭にあって通常の育て方をし、かなりの養育努力があっても著しい処遇困難が持続している状態

つまり、強度行動障がいとは、疾患名や障害名ではなく、状態のことを指します。

 

 

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支援の最終目標

 強度行動障がいのある方への支援の最終目標は、「強度行動障害という状態になっている人」や「強度行動障害という状態になりやすい人」が、地域のなかで安心して幸せに生活していくこと。

 

 

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支援の基本的な流れ

度行動障がいのある方への支援において、支援者に必要とされること

誠心誠意の支援知識・情報・技術・考える力

自閉スペクトラム症やその他発達障がい、知的障がいや精神疾患の特性を理解することが大切です。

自閉スペクトラム症やその他発達障がい、知的障がいや精神疾患のそれぞれの特性についての詳細は今回は割愛します。

支援に必要な工程

  1. 情報を収集する(アセスメント)
  2. 集めた情報を整理し分析する
  3. 目標を設定し、計画を作成する(個別支援計画)
  4. 支援手順を検討する
  5. 支援手順書を作成する
  6. 支援手順書を共有する
  7. 実践する
  8. 支援結果の記録を作成する
  9. 記録の分析をする
  10. 支援の評価をする(モニタリング)
  11. 改善/修正の検討をする(※必要に応じて1~11を繰り返す)

いわゆるPDCAサイクルをベースとした支援を行うことが大切です。

 

 

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氷山モデル

障がいのある方のさまざまな行動を水面上の氷山の一角にたとえ、その見えている部分に着目するのではなく、水面下の要因に着目して支援の方法を考えるという視点で、その人の行動の背景をとらえるツールとして使用されています。

つまり、表出している問題とされる行動は、本人の障がい特性と環境のミスマッチによって起こっているということです。

 

 

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なぜ強度行動障がいという状態になるのか

① 障がい特性と環境のミスマッチング。

② 「緊張する」「不安」「嫌だ」「この場にいたくない」「助けてほしい」「一緒にいてほしい」 などの気持ち。

③ その気持ちを伝える術がない。

④ 問題とされる行動(自傷・他害・多動・行動の停止・パニック・こだわり など)。

⑤その行動後、周囲の対応等により、本人の不安が解消される/本人の希望が叶う。

⑥問題とされる行動が定着してしまう。

つまり、④の行動による⑤の対応の結果、本人の不安が解消されたり、要望が叶うことで誤学習を起こしてしまい、⑥問題とされる行動が定着してしまうということです。

 

 

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児童期の予防の大切さ

強度行動障がいが現れた人の家族を対象としたアンケートによると、中学校・高等学校の時期が最も本人の行動障がいが重篤であったとのデータがあります。

中学校・高等学校の時期は、思春期の心理的・身体的な成長の時期とも重なり、より配慮の必要性が高まる時期です。

この時期の対応を誤ると、より対応の難しい強度行動障がいの状態を知らぬ間につくってしまう可能性があります。

そのため、家族への支援や配慮も必要ですし、幼児期・児童期での適切な関わりが大切です。

 

 

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アセスメント

障がい者支援におけるアセスメントとは、一人ひとりにあった支援を導くための「評価」。

評価とは、支援の対象となる人は「何がわかっているのか?」「どこで困っている?」「どういうことが好きなのか?」「できること・できそうなことは何か?」といったことを丁寧に確認する作業のことを指します。

【主な評価の方法】

  • 家族や前任者など関係者からの聞き取り。
  • 支援ファイル(手帳等級・障がい支援区分・疾患名など)
  • 知能検査・発達検査
  • サポートブック
  • 他支援機関での本人の様子の聞き取りや見学
  • 実際の支援現場での観察

※医師以外が行うものは、あくまで「評価」であって「診断」ではない

フォーマルアセスメントとインフォーマルアセスメント

フォーマルアセスメント:知能検査や発達検査といった標準化された各種検査

インフォーマルアセスメント:インタビューや日常的な行動観察からその人の情報を得る。

☆フォーマルアセスメントを土台にインフォーマルアセスメントで支援を構築していくことが大切です。

 

 

構造化とは

主には、自閉スペクトラム症の方への基本的な支援手法です。

周囲の環境やかかわり方をより視覚的・具体的・明瞭にし、系統的に整えることで、世の中の状況を自閉スペクトラム症の人にわかりやすく伝える取り組みです。

【構造化のアイデア】

  • 物理的構造化
  • スケジュール
  • ワークシステム(アクティビティシステム)
  • 視覚的構造化

以下、めちゃくちゃ簡単に解説していきます。

物理的構造化

  • 空間をわかりやすく区切り、それぞれの場所の意味を伝える
  • 刺激を調整し、心地よく活動できるようにする

スケジュール

  • 簡単に言えば、予定表
  • いつ、どこで、なにをするのかを伝える
  • 見通しを伝える
  • スケジュールの形態は一人ひとりに合わせる
  • 本人が理解できるツールで伝える(実物・写真・文字・絵)

ワークシステム(アクティビティシステム)

  • 何を、どのくらい、いつおわるのか、終わったら次は何をするのかを伝える
  • ワークシステムの形態は一人ひとりに合わせる
  • 本人が理解できるツールで伝える(実物・写真・文字・絵)

視覚的構造化

視覚的組織化:視てわかりやすいように一つにまとめる

視覚的指示:「何をしてほしいのか」「何をしてほしくないのか」のメッセージを視覚的に伝える。

視覚的明瞭化:見て欲しい情報を際立たせる。

視覚的構造化のわかりやすい例が信号機。

→3つのランプを一つにまとめている(視覚的組織化)。青は進行可・黄色は原則停止、状況によっては進行可・赤は停止(視覚的指示)。行うべきランプが点灯する(視覚的明瞭化)。

 

 

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チームプレイの基本

強度行動障がいのある方への支援は、一人の支援者のみで行うものではありません。

一人の利用者に、様々な支援機関が携わっています。

また、一つの支援機関でも、様々な職種の支援者が一人の利用者に対して支援を行っています。

なので、支援者間、各支援機関の間で情報を共有し支援の方針を統一して対応することはとても大切です。

統一した支援をするためには、各支援者間・各支援機関の間で日頃から情報共有をすることが大切です。

定期的な支援会議をすることも重要です。

また、事業運営法人としては、強度行動障がいのある人への支援の指針を示し、事業所内でチームアプローチができる体制を構築したり、専門的知識と技術をもった支援者を養成し、積極的に学びと実践を行える機会を提供することが求められます。

支援者ケア

強度行動障がいのある方を継続的に支援していくために、支援者ケアはとても重要です。

支援者ケアを怠り、支援者に負担がかかり過ぎると離職に繋がり、継続した支援を行うことが難しくなります。

他支援者のケアはもちろんのこと、自分自身のケアも意識し、より良い支援を継続的に展開できるようにしましょう。

【セルフケア】

まずは、支援時(勤務中)の自分の心の違和感に気付くことが大切です。

  • 緊張する
  • 億劫な気持ちになる
  • イライラする
  • モヤモヤする

心の違和感は、感情のバランスが悪くなっているというシグナルです。

自分の感情のバランスを保つためには、自分がリラックスできたり、ストレス発散ができる方法をもっておくことが大切です。

また、自分の感情をありのままに誰かに話すことも効果的です。

上司や信頼できる同僚への相談、場合によっては医療機関への受診やカウンセリングを受けることも重要です。

そして、普段からしっかり休みをとって、仕事から離れる時間を作るようにしましょう。

【チームケア】

支援チームのなかに、悩んでいるメンバーが入れば、話を聴いてあげましょう(他メンバーの悩みを聴いたり、相談にのるには自分自身の心の余裕が必要です)。

話を聴く際には、話の内容の評価はせず、聴き手の価値観を押し付けず、傾聴したり共感することが大切です。

また、チームメンバーを孤立させないためにも、普段から何でも話し合える雰囲気作りをしておくことが重要です。

そして、各メンバーがしっかりと休みをとることができる体制の確保をしておきましょう。

そのためには、支援メンバーを充足させるための人材育成が必要です。

 

支援の計画と記録の重要性

各支援者・各支援機関で統一した支援を展開するためには、支援計画とそれに基づいた支援、そしてその支援の記録をしていくことが大切です。

ここでは、支援計画の種類と内容をめちゃくちゃ簡単に紹介します。

サービス等利用計画

相談支援専門員が作成するもの。

めちゃくちゃ簡単に言えば、『本人(並びに家族)が希望する生活の実現のために、この福祉サービスを利用します計画』です。

個別支援計画 

サービス等利用計画に基づき、サービス管理責任者や児童発達支援管理責任者が作成するもの。

めちゃくちゃ簡単に言えば、『このサービス提供事業所で、この利用者様にどんな支援を提供するのか計画』です。

支援手順書

個別支援計画に基づいて、当該利用者の担当支援者が作成するもの。

サービス実施時に必要な支援や配慮について詳細に示したもの。

めちゃくちゃ簡単に言えば、『利用者様一人ひとりの支援マニュアル』です。

 

 虐待について

 日本には、『障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(障害者虐待防止法)』という法律があります。

この法律では、「何人も、障害者に対して、虐待をしてはならない」と規定しており、障害者虐待を発見した者に対して、通報の義務を課しています。

さらに、福祉関係者については障害者虐待の早期発見に努めなければならないとする努力義務を課しています。

具体的な対応としては、虐待を受けたと思われる障がい者を発見した者は、速やかに、市町村の障害者虐待防止担当窓口や障害者虐待防止センターに通報する義務があります。

「虐待を受けたと思われる障がい者を発見した場合」とは、明らかに虐待を受けた場面を目撃した場合だけでなく、虐待を受けたのではないかと疑いをもった場合も含まれ、事実が確認できなくても通報する義務があります。

つまり、「虐待である」という確証がなくても「これって虐待なんじゃないの?」と感じた時点で市町村の担当窓口に通報しなければならない、ということです。

障害者虐待防止法では、通報した人は、通報したことによって不利益な取り扱いを受けないこととされています。

また、通報を受けた窓口は、通報者を特定させるような情報を漏らしてはいけないと規定されています。

障がい者虐待の過去のデータを見ると、行動障がいのある人が被虐待者になりやすいという結果が出ています。

支援の質を上げるための学びと、支援者が十分に休息がとれ、悩みを周囲に相談できる支援環境の構築が虐待防止に繋がります。

 

 

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さいごに

 ということで、『強度行動障がいのある人への支援の基本の基本』でした。

今回こちらで紹介させて頂いた内容は、タイトル通り「基本の基本」くらいの内容なので、興味がある方は是非ご自身でより深く学習して頂けると幸いです。

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冒頭にも触れましたが、強度行動障がいのある方への支援は、専門的な知識や技術、そして体力や根気が必要です。

しかし、その支援の考え方のベースは、どんな障がいのある方への支援にも共通する内容となっています。

強度行動障がいのある方への支援の受け皿は、まだまだ少ないのが現状です。

強度行動障がいのある方への支援者が増えること、そして 、強度行動障がいのある方が地域でよりその人らしく幸せに生活できることに、このブログが少しでもお役に立てれば幸いです。

 

~さいごにおしらせです~

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最後までお読み頂き、ありがとうございました。

また、次の記事でお会いしましょう。

ではでは~♪

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