みなさん、こんにちは。
サラリーマン福祉職のじぇいです。
本日は、『オススメ書籍紹介!子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』というテーマでお話していきたいと思います。
今回の書籍は 、以前当ブログで紹介した『睡眠専門医が教える!子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』の著者、渥美正彦先生の最新刊になります。
『睡眠専門医が教える!子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』の紹介ブログはコチラ⇩⇩⇩
『睡眠専門医が教える!子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』でも「朝起きられない」と発達障がいの関係について、少しだけ触れられていました。
そして、今回ご紹介する『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』では、その発達障がいと睡眠の関係にフォーカスした内容が書かれています。
僕もこれまで発達障がいのある方への支援についての本をこれまで多少なりとも読んできましたが、睡眠へのアプローチについて書かれた本を読んだのは初めてでした。
前作同様、とてもわかりやすく書かれていますので、気軽に読み進められ、尚且つ勉強になります。
この本はこんな人にオススメ♪
- 発達障がいのあるお子さんをもつ親御さん
- 発達障がいのある人
- 発達障害がいのある人への支援に携わる人
- 朝起きるのが苦手な人
実は、発達障がいと睡眠には密接な関係があるのです。
睡眠の質が改善されると、発達障がいの特性からくる困った行動が改善されることもあるそうです。
それでは、書籍紹介いってみよーう⤴⤴
著者紹介
この本の著者、渥美正彦さんは、現役の睡眠専門医です。
実は、私じぇいが計画相談支援で担当させて頂いているお子様の主治医でもあるのです。
先生、いつもお世話になっております。
睡眠の専門医は、32万人ほどいる医師のなかで、たった546人(2021年4月時点)しかいません(先生曰く、医師会のレアキャラ)。
そんな渥美先生、Youtubeチャンネルも開設されているので、是非そちらもご覧下ください。
発達障がい とは
発達障がいとは、とても簡単に説明すると、脳のところどころで機能の発達にばらつきがあるため、得意・不得意ができ、日常生活や人付き合いに困難が生じる障がいのこと。
親のしつけや教育、愛情不足などが原因で起こるものではありません。
発達障がいには様々なタイプがありますが、発達障害者支援法において支援対象となっている3つのタイプに大まかに分類できます。
- ASD(自閉スペクトラム症)
- ADHD(注意欠如多動症)
- LD/SLD(学習障害/限局性学習障害)
ちなみに、最近は、精神科医の間では「発達障害」ではなく「神経発達症」という言葉が使われるようになったとのことです。
睡眠のメカニズム
本書には、睡眠のメカニズムが、とてもわかりやすく書かれています。
睡眠と覚醒をコントロールする存在の一つが睡眠物質です。
睡眠のメカニズムを簡単に解説するイメージとしては、脳(もしくは体内)にコップのようなものがあり、我々が起きているときには、そのコップに少しずつ睡眠物質がたまっていきます。
そしてそれが、コップから溢れたときに、我々は「眠る」状態になります。
眠ると、コップの中の睡眠物質が減っていき、空になると目が覚めるのです。
この睡眠物質は、日中の活動量が多いとたまるスピードが速く、逆に活動量が少ないとたまるスピードが遅くなります。
つまり、日中の活動量が少なかったり、昼寝をして、たまった睡眠物質が減ってしまうと眠りに難くなるということです。
ASD・ADHDの人は睡眠障害になりやすい
発達障がいのなかのASDとADHDの人は、睡眠のトラブル(所謂、睡眠障害)を抱えやすいと本書には書かれています。
ADHDの人は、体内時計のズレ幅が大きくなりやすかったり、脳内物質の機能低下(ADHDの人の脳の特性の一つ)により、睡眠のトラブルを抱えやすいようです。
睡眠のトラブルは治療で改善することもあるとのことで、その内容が本書に詳しく書かれています。
ASDの人も、その障がい特性や脳波の発達のばらつき、分泌される睡眠ホルモンが少ない傾向があることなどから、睡眠のトラブルを抱えやすいようです。
ASDの人の睡眠トラブルも、投薬治療等で改善が期待されるとのことで、詳しい内容が本書に記載されています。
また、睡眠障害の影響が発達障がいの特性に似た症状を引き起こしていることもあるそうです。
なので、睡眠の問題を改善することで、発達障がいの困りごとが軽減したり、「発達障がいっぽい」と思っていた特性が薄らいだりする場合があります。
発達障がいのある人と関連が深い睡眠障害
本書には発達障がいのある人と関連が深い代表的な睡眠障害とその主な症状が紹介されています。
以下に代表的な睡眠障害と主な症状を簡単に記載します。
概日リズム睡眠・睡眠覚醒障害
「眠気が強い」「朝、起きられない」など体内時計のずれによって、睡眠・覚醒のリズムに乱れが生じて起こる睡眠障害。
体内時計が乱れやすい発達障がいのある人がなりやすい。
過眠症(ナルコレプシー)
ナルコレプシーには4つの特徴があります。
- 睡眠発作:昼間でも発作のように居眠りしてしまう
- 情動脱力発作:笑ったり興奮したりすると体中の力が抜けてしまう
- 睡眠麻痺:いわゆる金縛りにあう
- 入眠時幻覚:光やオバケが見えたり、体を触られたりするなどの怪奇現象を体験する
十分な睡眠をとっているにもかかわらず居眠りばかりしていて、なおかつ、上記の症状を兼ね備えている場合は、ナルコレプシーを疑う必要があるとのこと。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に繰り返し呼吸が止まり、そのたびに目が覚めてしまう病気。
睡眠が細切れになっているため、日中はひどい眠気に襲われる。
子どもにも睡眠時無呼吸症候群は起こる可能性はある。
子どもがいびきをかいて寝ていたら要注意!
むずむず脚症候群
脚がむずむずしたり、チクチクしたり、ほてりなど不快な感覚が起こったりして、脚を動かさずにいられなくなる病気。
夜に症状がひどくなることが多いため、睡眠にも悪影響を与える。
不眠症
実際の睡眠時間ではなく「なかなか寝付けない」「やたらと目が覚める」など、本人の「眠れていない」という実感が最優先される。
それに加えて「日中眠気に襲われる」「だるい」「やりたいことができない」といった日中の機能障害があれば、診断される。
睡眠時随伴症
入眠後ボーっとしたままウロウロする・寝ていたと思ったら突然「ギャー」と大騒ぎする・夜中にぼんやり枕元に座っていたりする、などの睡眠中に起こる異常な行動や体験をまとめて睡眠時随伴症という。
これはいわゆる寝ぼけている状態。
多くの場合、ある程度成長すれば症状は自然に消える。
これらの睡眠障害のさらに詳しい症状や解説、治療法も本書にわかりやすく書かれています。
睡眠のリズムを整えるためのアプローチ
本書には、睡眠リズムを整えるためのアプローチが9つ書かれています。
どれもご自宅で簡単に実践可能な方法で、尚且つそのアプローチ一つひとつにスモールステップが書かれているため、とても気軽に実践できる内容になっています。
その9つのアプローチに加え、発達障がいの特性に応じた工夫も書かれています。
発達障がいのある方との向き合い方
さらに、本書の後半では、睡眠だけでなく、発達障がいのある方への関わり方や生活全般におけるサポートの在り方について書かれています。
発達障がいのある方をサポートするうえでの気持のもち方や、ご家庭などで簡単に取り組める専門的な支援技術などについてもわかりやすく書かれているので、とても勉強になります。
さいごに
というわけで、書籍『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』の紹介でした。
睡眠障害の疑いや睡眠に関する困りごとがある際には、病院で診察を受け、適切な治療を受けることが本書でもお勧めされています。
本書合間に筆者である渥美先生が診察した方の症例が載せられています。
同じような症状でお困りの方の参考になるのではないかと思います。
本書のさいごに、発達障がいをもつ親御さんへ、著者の渥美先生がメッセージを送っておられます。
とても勇気づけられ、安心感を得られる内容になっております。
是非手に取ってお読み頂ければと思います。
~さいごにおしらせです~
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睡眠専門医が教える! 子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
また、次の記事でお会いしましょう。
ではでは~♪
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